アレルギー性鼻炎 南新宿クリニックアレルギー専門サイト

アレルギー性鼻炎とは

 アレルゲンが、鼻の中に侵入して粘膜に付着することで鼻水や鼻づまり、くしゃみなどを引き起こす病気がアレルギー性鼻炎です。鼻に関する症状が主に見られますが、鼻に関する症状だけでなく、目のかゆみを引き起こすこともあります。

 スギやヒノキ、ブタクサなど様々な植物の花粉が原因となる場合や、ダニの死骸や糞、ほこりなどのハウスダストが原因となる場合もあります。

アレルギー性鼻炎の原因物質はこんなにたくさん

植物の花粉

・スギやヒノキなどの針葉樹
・ハンノキやシラカバなどのカバノキ科
・カモガヤなどのイネ科
・ブタクサやヨモギなどのキク科
など

ハウスダスト

・ダニの死骸やフン
・犬や猫などの動物由来の物質
・カビなどの真菌

あなたの鼻はどっち?季節性アレルギー性鼻炎と通年性アレルギー性鼻炎

 アレルギー性鼻炎の症状が見られる場合、いくらかのパターンが見られます。例えば、夏は全く症状が無いけれど、毎年2月ごろからくしゃみや鼻づまり、眼の痒みが続くといった、季節によって症状が異なるパターンを季節性アレルギー性鼻炎と呼びます。主に植物の花粉が原因で、植物の花粉が飛散する時期に症状が見られるのが特徴です。

 また、一年中季節を問わず、鼻水や鼻づまりが続いている場合は、通年性アレルギー性鼻炎と呼び、主にハウスダストが原因です。日本人の4人に1人は通年性アレルギー性鼻炎と言われていますが、新型コロナウイルス感染症が流行して以降、自宅にいる機会が増えたため増加傾向にあるといわれています。

 また、季節性と通年性アレルギー性鼻炎を併発していることもあるので症状の見られる時期だけで判断するのではなく、どんな場面で症状があらわれているのか、日頃から注意深く原因を考えることが治療の第一歩となります。

アレルギー性鼻炎の検査って?

クリニックや病院でのアレルギー性鼻炎の検査は、
・アレルゲンを調べる血液検査
・鼻の中の状態を調べる鼻内所見

 の2つを主に行って、原因と症状を詳しく調べていきます。

 医療機関を受診することで、ご自身の体のことをしっかりと理解することに繋がるだけでなく、医師の診察を受けることで「鼻づまりがひどい」「目がかゆくてたまらない」と言った症状、体の状態に合わせた治療や、「眠くなる薬は使いたくない」などニーズに合わせた薬の処方など、ご自身の症状や希望に合わせたオーダーメイドの治療を選択することができます。

アレルギー性鼻炎は人それぞれ

 アレルギー性鼻炎は、生活環境や習慣、年齢によって人それぞれ症状の現れ方や重症度に違いがみられます。重症度に応じて、経過を診るか、薬の服用、時には手術が有効な場合もあるので、自分に適した治療が選択できるようにしましょう。

重症度 初期療法 軽症 中等症 重症・最重症
主症状 くしゃみ・鼻水 鼻づまり くしゃみ・鼻水 鼻づまり
特徴 花粉飛散時期前に行う予防的治療
オススメの治療 花粉の飛散量、例年の症状に応じて花粉の飛散前から薬を服用する 症状に合わせた薬を服用 症状に合わせた薬を服用 症状に合わせた薬を服用
手術(鼻腔形態異常を伴う場合)
抗IgE抗体
舌下免疫療法 舌下免疫療法 舌下免疫療法 舌下免疫療法 舌下免疫療法
お薬 抗ヒスタミン薬
遊離抑制薬
抗LTs薬
抗PGD2・TXA2
Th2サイトカイン阻害薬
鼻噴霧用ステロイド薬
※上記のうちいずれか1つ
抗ヒスタミン薬

鼻噴霧用ステロイド薬
抗LTs薬
または抗PGD2・TXA2

鼻噴霧用ステロイド薬

抗ヒスタミン薬
鼻噴霧用ステロイド薬

抗ヒスタミン薬
鼻噴霧用ステロイド薬

抗LTs薬または抗PGD2・TXA2

抗ヒスタミン薬
眼のかゆみを伴うとき 点眼用抗ヒスタミン薬/遊離抑制薬 点眼用抗ヒスタミン薬/遊離抑制薬
(点眼用ステロイド薬)

(参考:鼻アレルギー診療ガイドライン2020)

 アレルギー性鼻炎による鼻づまりを放っておくと、口呼吸を行うようになりのどの乾燥や痛みが生じたり、味がはっきりしなくなることがあります。ひどくなると、副鼻腔炎を引き起こし、頭痛や発熱、顔が重い感じや腫れぼったい感じがするなどの症状を引き起こすこともあります

その他にも、睡眠時無呼吸症候群を引き起こしたり、頭がぼーっとする、集中力が低下するなど生活の質(QOL)を下げることにも繋がる、放っておけない病気です。

また、新型コロナとの関連では、くしゃみで飛沫、エアロゾルが発生します。特にマスク着用が得意ではないお子様においては、このご時世ではクラスターが発生するのを予防する上でもアレルギー性鼻炎、花粉症治療を充実させるべきだと考えます。

原因と症状を見極めることが治療のポイント!

 アレルギー性鼻炎の治療方法は様々ありますが、

1)アレルゲンをしっかりと理解する
2)症状の現れ方や程度を正しく理解する

ことの2つの点から適した治療を選択していくことが大切です。

 「自分では軽症と思っていたけど、実は重症だった!」
 「思っていたものと異なるアレルゲンが原因だった」
 「アレルギー性鼻炎だと思っていたけど、悪化して副鼻腔炎になっていた」

など想定したことと異なることや、それ以上のこともあります。まずは自身の体の状態を正しく理解すること、ライフスタイルに合わせた治療の選択をすることが大切です。

編著
日本耳鼻咽喉科学会認定 耳鼻咽喉科専門医 木村暁弘
日本アレルギー学会 アレルギー専門医 木村絢子